日本医科大学大学物理の傾向と対策!(D組講師 岡田 裕行先生)

2025.06.01
日本医科大学大学物理の傾向と対策!(D組講師 岡田 裕行先生)

医学部専門予備校D組にご興味を持っていただけた方は是非とも、お気軽に資料請求または面談予約をお願いします。

資料請求ボタン資料請求ボタン面談予約ボタン面談予約ボタン

日本医科大学医学部物理(2024年度/一般前期)-入試情報

出題形式

記述式

試験時間

60分(理科2科目120分)

難度(5段階)

3.2

分量(必要時間)

52分

合格に要する正答率予想

74%

大問数

3問

出題内容

力学, 電磁気学, 波動

求められているもの

状況説明の大半が図に示されておらず,問題文中で述べられている。また,一部の設問では結果の数値が煩雑なものがあり,自信をもって解答することが難しい。演習で多くの問題に触れて読解力を養っておくことに加え,ハードな計算に耐えて解答を導く能力が求められている。

※難度、分量、合格正答率は講師コメント・編集部推定。

今月は日本医科大学物理の入試対策について、医学部専門予備校D組物理科講師の岡田裕行先生にお聞きしました。

分量・難度の低下により高得点の争いとなる傾向

岡田裕行先生よろしくお願いいたします。早速ですが近年の日本医科大学大学の物理には特別な傾向はありますか。

okada01_photo

日本医科大学の入試問題の変わらない傾向としては、設定が絵ではなく問題文中に説明されていることが多く、問題文を読まないと状況把握ができないことが顕著な特徴として挙げられます。また、計算結果が極めて煩雑な形になる設問がそれなりの頻度で見受けられ、2025年度入試にも「633分の253」が正解となる設問がありました。扱われる分野は一般的な私大医学部と同様,原子物理を含む全分野です。
近年変わった傾向としては、大問数が4問から3問に減り難度もやや易化してきており、合格に際してより高い正解率を必要とするようになってきていることが挙げられます。易化しているとはいえ、物理の教科書に載っていることがすべて卒なくこなせることは前提として、そこから少し発展的な内容まできちんと研究をしておかないと解答に至ることが難しい設問もあり、そういった設問が合否を分けます。

計算力・柔軟性を高めるための質の高い演習が必要

岡田裕行先生としては,その傾向にはどういった大学の意図が現れていると想像されますか。

問題文をよく読まないと状況把握ができない計算結果が煩雑になるような設問設計は、頻出の問題をよく研究してきたか、確かな計算力を身につけてきたかを測りたいという意図によるものだと考えられます。また、近年の分量の減少傾向は与えられた状況に応じて素早く解答する力よりも、少し時間をかけてでもしっかりと考察し、正確に解答する力を重視するように変化していることを反映したものだと考えられます。
総じて高い水準で演習量、計算力、柔軟な考察力が求められ臨床医としても研究医としても適性の高い学生を求めていると思われます。

状況を絵に整理する訓練を

現在,まだ合格水準に足りていない受験生が日本医科大学大学医学部の合格水準に達するための努力としてはどういったものが考えられますか。

okada02_photo

自力で状況を絵に描き起こす訓練が必要です。日本医科大学の入試問題では,問題にも図は与えられているものの、その図だけでは状況が把握しきれないことが多いため自力で状況を整理していく必要があります。ひとつの問題に必要十分な絵を描く力は簡単に身につくものではありません。普段の問題演習からノートに絵を描き、情報を整理する訓練をしておくとよいです。はじめのうちは丁寧な図が描かれている問題の図をノートに描き写すだけでも十分な効果が見込めます。絵を描くことは、その後問題を解く自分のための情報整理の作業です。このことを常に意識しておくと高得点への道が拓けていくでしょう。
一般的な演習問題が解けるようになってきた段階で過去問演習も十分行ってください。前期・後期で傾向の差はないため、直近の年度の前期・後期の過去問を解き、日本医科大学の独特の出題傾向を把握し対策を立てた上で本番に臨むようにしてください。

合格に必要なのは日本語力・知識力・情報把握力

これまで日本医科大学大学医学部に合格してきた受験生にはどういった特徴がありましたか。

日本語力と情報把握力の高い受験生が物理で高得点を取って合格しています。物理を専門とする先生方の独特の言い回しで必要最低限の情報が簡潔に説明されており、共通テストの問題文のように受験生に伝わりやすい形に練られた問題文にはなっていないことが多いです。問題文と最小限の図から情報を受け取り演習経験で得た知識を足場として行間を埋めながら問題文を読む必要があるため、必然的に日本語力と情報把握力の高い受験生に有利な問題となっています。
日本語力をたかだか1年程度で大きく伸ばすことは難しいので、日本語力が弱い自覚がある受験生は演習経験によって知識力を伸ばすこと、情報整理のやり方を研究することで十分補うことができるため意識して訓練してください。

日本医科大学に相応しい学生、相応しい医師に

新学期を迎え受験勉強を本格的に始める受験生に熱いメッセージをお願いします。

okada_photo

日本医科大学は、臨床医・研究者どちらも多数輩出する由緒ある大学で設備・立地ともに恵まれた大学です。あなたが目指すに相応しい大学ですから、あなた自身も日本医科大学に相応しい学生になってください。ただし、日本医科大学の学生になることがゴールではありませんし医師になることがゴールでもありません。その後、医師になってから何を為すかが大事です。大学で自分の世界を広げその後目指すべき道を見つけて突き進んでください。

最近買ってよかったもの

最後に岡田裕行先生の「最近買ってよかったもの」を教えてください。

練り消しです。集中して考えたいときに物理的に手を動かしたほうがよく集中できるので,今もコネコネしながらこの原稿を書いています。副作用として握力も鍛えられている気がします。おそらく試験会場に持ち込んでも怒られないので集中力を上げたい方は試してみてはいかがでしょうか?

なるほど,岡田裕行先生ありがとうございました。引き続きD組の医学部受験生たちにも熱意あるご指導をよろしくお願いいたします。

医学部専門予備校D組では現在の成績に関係なく10人程度の少人数クラスで岡田裕行先生の物理の対面講義を受けることができます。少人数制だからこそ可能なきめ細やかな指導と、質疑応答の時間を豊富に設けることで生徒一人ひとりの理解度を深め、着実に実力アップを目指します。さらに、アットホームな雰囲気の中で周りの生徒と切磋琢磨しながら学ぶことができるのもD組の魅力です。

医学部専門予備校D組にご興味を持っていただけた方は是非とも、お気軽に資料請求または面談予約をお願いします。

資料請求ボタン資料請求ボタン面談予約ボタン面談予約ボタン
« »
講師による医学部受験学習アドバイスに戻る
ページの先頭へ